農地法の許可を取らずに放置した条件付仮登記の行方【司法書士が解説】

query_builder 2021/04/19
複雑な相続手続き
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浜松市在住のXさんからご相談いただきました。

ご相談に来られた背景

15年以上前に他界したXさんのお父様(Aさん)は、生前Bさんに自身の所有する土地を売却しましたが、条件付所有権移転仮登記(以下「仮登記」)をしただけで本登記をしていませんでした。

そして、現在になり、Bさんから「すぐ本登記をしてほしい‼」とXさんに対して督促があり、そこではじめて必要な手続きが一切されていない事実を知り、ご相談にみえました。

一般的な解決策としては、以下のとおりです。

しかし、相続人調査をした結果、さらに大きな問題が発生していることが判明しました。

相続人調査の結果 そして さらなる問題

Aさんの死後、相続人の一人Zさんが死亡しており、さらなる相続(数次相続)が発生していました。
それに加えて、Zさんの相続人であるQさんは未成年者であり、遺産分割協議をするためには、特別代理人の選任が必要であることがわかりました。

遺産分割協議にて、本件土地の新名義人を決めるには、Xさん、Yさん、Oさん、Pさん及び裁判所から選任されたQさんの特別代理人(※補足1)の間で、話し合っていただくしかありません。

(補足1)民法826条1項には、「親権を行う父又は母とその子の利益が相反する行為については、親権を行うものは、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。」とあります。そのため、例え親子といえども、Oさんが親権者としてQさんの代わりに、遺産分割協議に参加することはできず、Qさんの代わりに、遺産分割協議に参加する特別代理人の選任申立てを家庭裁判所にする必要があります。

Xさんとしては、何も事情を知らないOさん一家に、あまり迷惑をかけたくなく、
特別代理人の選任まで、Oさんにさせたくないとのことでした。

事務所の解決手法

1⃣ Aさんについて、法定相続に基づき、Xさん、Yさん、Zさんの三人名義で相続登記する。

2⃣ Zさんの持分について、法定相続に基づき、Oさん、Pさん、Qさんの三人名義で相続登記する。

3⃣ Xさん、Yさん、Oさん、Pさん、Qさん及びBさんから農地法第5条の許可を取得する。
  (当事務所二階:ふたば行政書士事務所が担当)

4⃣ 農地法第5条の許可決定が下りた後、Xさん、Yさん、Oさん、Pさん、Qさん及びBさんで、仮登記の本登記申請をする。 


この手続きであれば、民法所定の法定相続分に従って登記するのみであり、特別代理人の選任までする必要はありません。
Oさんは、親権者としてQさんに代わり相続登記及び仮登記の本登記申請ができます

結果

結果、本件土地は、一時的に相続人5人による共有状態となりましたが、無事、Bさんに所有権移転登記をすることができました。

相続人の中に、未成年者がいる場合、必ずしも特別代理人を選任しないといけない訳ではありません。法定相続分に基づく相続登記をするという手もあります。

手続には、様々な方法があります。迷った時には、どうぞお気軽に当事務所までお問い合わせください。初回相談無料です。

尚、今回の農地法第5条の許可申請は、ふたば行政書士事務所が担当しました。各種行政手続きについて、ふたば行政書士事務所(053-442-1607)も是非、ご利用ください。

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浜松相続遺言相談室

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