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不動産の名義変更…裁判所の「失踪宣告」が必要となったケース【司法書士が解説】

静岡県浜松市にお住いのSさん(60代)からご相談いただきました。

「叔母(Sさん父の妹)が亡くなり、叔母所有の不動産の名義変更をしたい」とのご相談でした。

ご相談に来られた背景と問題点

叔母様の相続人は、以下のとおりさん(亡父の代襲相続人)おひとりとのことでした。

   ≪叔母の相続人≫

    ・配偶者なし

    ・第1順位:子なし

    ・第2順位:両親(Sさんの祖父母)既に死亡

    ・第3順位:兄(Sさんの父)既に死亡、兄の子S(代襲相続人)

戸籍を収集し相続関係を確認したところ、第2順位の祖父の亡くなった旨の表記が、通常の「死亡」ではなく、「高齢者につき死亡と認定(※)」と記されていたのです。

 これは、【高齢者消除】といい、戸籍を整理するための行政処置です。
  100歳以上で所在不明(「死亡届」の提出がない)の方につき、死亡の可能性が高いと
  判断された場合に、市町村長が死亡したものとして戸籍から消除することです。

Sさんの祖父母は、Sさんが生まれる前に離婚し疎遠だったそうで、父からは、「祖父は亡くなっている」との話があっただけで詳細は分からないとのことでした。

不動産の名義変更にあたり、問題となったのはその祖父の戸籍の死亡の表記です。

【高齢者消除】は、『行政上は死亡』となりますが、『法律上は生存』していることとなるため、第3順位のSさんは相続人として手続きをすることができない状況でした。

 

事務所の解決手法

 

『法律上死亡』と認定されるためには、裁判所の【失踪宣告】という手続きが必要となります。たとえ、手続きの時点で祖父の年齢が125と、死亡している事が明らかであっても、裁判所の手続きを省略することはできません。

※日本国内の歴代最高齢記録は118歳(令和36月時点)

 

結果

当事務所が書類作成をサポートし、家庭裁判所へ【失踪宣告】の申立てを行いました。

手続き完了後に発行される[審判確定証明書]を市役所へ持参することで、祖父の戸籍に『失踪宣告の裁判確定』と追記され、Sさんは、ようやく相続人として不動産の名義変更をすることができました。無事に手続きを終える事ができ、安心したと仰っていました。

相続手続きは、思った以上に相続人の負担となる事があります。

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